フジテレビ系で毎週木曜夜10時から放送中の「GOLD」。
シンケンレッドの松坂桃李が出演していることもあり、
かつての野島伸司(脚本)ファンとして、何となく見続けている。
先週放送の第7話で、こんなセリフがあった。
衆院選への出馬を要請されていた主人公の早乙女悠里
(さおとめ・ゆうり=天海祐希)が、料亭で依頼を断り
席を立つ間際のシーン。
悠里 「私が、あなた方、政(まつりごと)を司る方たちに、……そうねぇ、たった一つお願いしたいことがあるとするならば……
戦争をしないこと。
私の、……私たち母親の宝石のような子どもたち。その未来を一瞬にしてねじ曲げ、奪う。その戦争には、いかなる理由をもったとしても参加しないでほしいということだけです。もし万が一にでも……。その時は抵抗しますよ。断固として」
本筋とはあまり関係のない短いシーンで
ストーリーの展開上やや唐突な気もしたが、
表現者の良心のようなものを感じた。
さらに、先に紹介した大塚英志著
『サブカルチャー反戦論』の文庫版あとがきの一節を思い出した。
イラク新法での派兵をめぐる論議では現実にゲリラ戦の状態にあるイラクで「自衛隊が攻撃された」ときのことが論議されているが、しかしそこでは自衛隊の人々が「殺されること」のみが想定され「殺すこと」の可能性が見えていない。戦場にいくこととは「殺される可能性」を受容することだが、しかし、あくまでそこは「殺しにいく」場所だ。
……「反戦」とは「殺されたくない」でも「殺すな」でもなく「私は殺さない」という選択にほかならない。
……「反戦」とは「殺さない」代わりに相手が音を上げるまでタフネスな交渉をすることで、有権者であるぼくたちにはそれを政治に求める権利だけでなく、義務がある。
シンケンレッドの松坂桃李が出演していることもあり、
かつての野島伸司(脚本)ファンとして、何となく見続けている。
先週放送の第7話で、こんなセリフがあった。
衆院選への出馬を要請されていた主人公の早乙女悠里
(さおとめ・ゆうり=天海祐希)が、料亭で依頼を断り
席を立つ間際のシーン。
悠里 「私が、あなた方、政(まつりごと)を司る方たちに、……そうねぇ、たった一つお願いしたいことがあるとするならば……
戦争をしないこと。
私の、……私たち母親の宝石のような子どもたち。その未来を一瞬にしてねじ曲げ、奪う。その戦争には、いかなる理由をもったとしても参加しないでほしいということだけです。もし万が一にでも……。その時は抵抗しますよ。断固として」
本筋とはあまり関係のない短いシーンで
ストーリーの展開上やや唐突な気もしたが、
表現者の良心のようなものを感じた。
さらに、先に紹介した大塚英志著
『サブカルチャー反戦論』の文庫版あとがきの一節を思い出した。
イラク新法での派兵をめぐる論議では現実にゲリラ戦の状態にあるイラクで「自衛隊が攻撃された」ときのことが論議されているが、しかしそこでは自衛隊の人々が「殺されること」のみが想定され「殺すこと」の可能性が見えていない。戦場にいくこととは「殺される可能性」を受容することだが、しかし、あくまでそこは「殺しにいく」場所だ。
……「反戦」とは「殺されたくない」でも「殺すな」でもなく「私は殺さない」という選択にほかならない。
……「反戦」とは「殺さない」代わりに相手が音を上げるまでタフネスな交渉をすることで、有権者であるぼくたちにはそれを政治に求める権利だけでなく、義務がある。