茨城キリスト教学園認定こども園・大畠園長 保護者の心のケアに力 癒やされる場所づくりが夢

 日立市大みか町の茨城キリスト教学園認定こども園の6代目園長に4月、大畠孝子さん(59)が就任した。大学教授として保育士などを育てた経験や臨床心理士の知識を生かし、保護者の心のケアへの取り組みに意欲を見せる。大畠さんは「ストレスの多い時代だからこそ、子育てする親の健康がとても大事」と話す。

茨城キリスト教大の児童教育学科などで、25年以上にわたり保育士や教員の育成に取り組んできた。園長就任について「専門分野の児童教育を、現場で生かすことができる」と意気込む。

同園は0〜5歳児が入所する幼保連携型施設で、基盤となった幼稚園は60年以上の歴史を持つ。「キリスト教の精神に基づく人間教育の実践の場」として礼拝や賛美歌にも取り組むのが特徴だ。

臨床心理士の資格を持つ大畠さんは30年前、県の家庭教育相談事業に参加し、県内各地の幼稚園を回って多くの保護者の悩みに耳を傾けた。「いつの時代も親の苦悩や子どもへの思いは変わらない」。園長に就いた今こそ、その経験が役立つと感じるという。

大学の設備を活用した保護者の心のケアを検討している。学生食堂や図書館などを開放し、空き時間ができた保護者に利用してもらい、気分転換を図ってもらう考えだ。

「子育てで大変な親が自然に癒やされる場所をつくってあげるのが夢」。大畠さんの新たな挑戦が始まった。


(2012年5月28日 茨城新聞)