よみがえる能登の思い出 宣教師の妻、45年ぶり旧友と再会
米国・カリフォルニア州在住の日出子・ワイナンズさんが27日、宣教師の夫と暮らした能登町を訪れた。45年ぶりに親交のあった人たちと再会し、当時住んでいた家を訪ねた日出子さんは「懐かしい友人と会い、風景を見ると当時の思い出がよみがえる」と感慨に浸った。
両親の仕事の関係でアメリカで生まれた日出子さんは、1955(昭和30)年から9年間、宣教師の夫デイヴィッド・ベックマンさんと旧能都町に住んだ。今回の訪問は、ベックマンさんが撮影した能登の写真と日出子さんが米国に住む両親にあてた手紙をまとめた書籍「能登便り」(北國新聞社発刊)を、同町や当時の知人らに寄贈するのが目的。
日出子さんは、次女の福井直美さん=群馬県前橋市=とともに同町役場を訪れ、持木一茂町長と面会した。その後、家族ぐるみで親交があった同町崎山の山本弘志さん(70)方を訪問した。
山本さんの妻の妹は直美さんと小学校の同級生で、当時直美さんが山本さんの妻の自宅に遊びに行った話などで盛り上がった。山本さんは日出子さんから贈られた能登便りを手に取り、「写真と合わせて手紙を見ると、この一冊に多くの物語が詰まっている」と話した。
日出子さんらは同町宇出津に残る当時の自宅を外から眺めた。日出子さんは「温かく迎えてくれた奥能登の皆さんに感謝している。本を読んで昔の能都町を思い出してほしい」と話した。
「能登便り」には大漁に活気づく宇出津港や、おかっぱ頭の少女など、昭和30年代の懐かしい写真が満載されている。ワイナンズさんが米国の両親に一男二女の成長や暮らしぶりを伝えた手紙も添えられた。
行商の女性たちがバスの乗り換えを手伝ってくれた話や、銭湯で背中を流し合う様子など、能登の人情がにじみ出ている。
「能登便り」はA4判、英文の章を含めて182ページ。2千円(税込み)で近く北國新聞社から発売される。
(2009年11月28日 富山新聞)









