25年かけ演奏100曲目 バッハの教会カンタータ
現存するバッハの教会カンタータ(声楽曲)200曲の全曲演奏を目標にする「カンタータクラブ」が、金城学院大(名古屋市守山区)で開いたコンサートで100曲目を演奏し、折り返した。結成から25年。生のバロック音楽を市民に届けようと、地道な活動を続けている。
教会カンタータは礼拝用で、歌詞の内容は聖書に関連している。ドイツの作曲家バッハは教会の暦に沿って1週間に1曲ずつ、約300曲作ったとされる。
100曲目となったのは、11月15日用の第139番「幸いなるかな、おのが御神に」。今月14日に開いた72回目のコンサートで、声楽と器楽の約40人が荘厳な音色、伸びやかな歌声を響かせた。聴衆はプログラムの日本語訳を見ながら聴き入り、惜しみない拍手を送った。
主宰でアルトの川瀬麻規子さん(66)=金城学院大准教授=は「幸せ。身内が言うのもなんだけど、恥ずかしくない演奏ができた」と笑顔を見せた。
川瀬さんが1970年、県立芸術大(長久手町)に在職中のドイツのバリトン歌手ゲルハルト・ヒッシュ教授(故人)の門をたたき、カンタータを歌い始めたことがきっかけ。84年、同窓生とクラブを結成、活動を本格化させた。
メンバーは演奏家もいるが、会社員など二足のわらじの人も。週1回、中区の川瀬さん宅に市内外から集まり、練習を重ねている。
カンタータを発表できるレベルに仕上がるのは1年間に5曲程度だ。「カンタータはさまざまな感情表現があり、まるで絵画のよう」と川瀬さん。200曲達成までは遠い道のりだが、「精神性の高い曲の一つ一つを再創造することに意義があり、みなさんと共有したい」と継続に向けて思いを新たにしていた。
(2009年11月30日 中日新聞)









