“いのち”って何だろう 101歳の日野原氏が授業
聖路加(せいるか)国際病院(東京)理事長の日野原重明氏(101)を招いた「いのちの授業」が15日、那覇市立天妃小学校(辺土名則子校長)の体育館で行われた。5年生約100人と保護者が参加した。日野原氏は「命があるということは自分が使える時間を持っているということ」と説明した上で、将来は人のためになるような時間の使い方をしてほしいと呼び掛けた。
児童は自分の心臓の音を聴診器で聞くなど、命について考えた。日野原氏は果物の模型を用いながら心臓の大きさを当てるクイズを出し「握りこぶしのサイズがその人の心臓の大きさ」と述べた。「心臓は命ではなく、酸素と栄養を持った血液を脳や手足、全身に送るポンプ」と体の構造も紹介した。
保護者には「家庭での教育が学校での教育より大切」と訴えた。10月4日に101歳の誕生日を迎えた日野原氏を祝福しようと、最後に児童全員で「ハッピーバースデー」を歌い、琉球ガラスなどを贈った。
参加した仲村祐哉君(10)は「命を粗末にしてはいけない。それよりも困っている人を助けるために命を使っていきたい」と話した。
(2012年10月18日 琉球新報)