2008/09

第1回 オフ会用資料 「キリスト教ジャーナリズムの課題」(2)

2 キリスト教ジャーナリズムの特色

 キリスト教ジャーナリズムが上述のような教会的課題を担っているからと言って、特別の品位や権威を、この世の商業的ジャーナリズムに比べて持っているわけではない。キリスト教ジャーナリズムもまた、現代のジャーナリズムが用いる報道・伝達手段を利用するし、その販布において商業ベースを無視することができないという点において、キリスト教ジャーナリズムは、この世のジャーナリズムと何ら相違がないことも明らかである。しかし、キリスト教ジャーナリズムは、教会に委託せられているあの唯一の報道にその拠り所をもち、それに直接・間接に奉仕するということにおいて、他のもろもろのジャーナリズムの活動とは区別せられなければならないのである。

 キリスト教ジャーナリズムは、イエス・キリストに関する唯一の報道に他の諸報道を付け加えるのではない。キリスト教ジャーナリズムは、この世のもろもろの報道の根源を、教会のあの唯一の報道にもとめる。諸報道の真実性を、唯一の報道の真実性によってためす。その諸報道の現実性は、読者の好む大見出しによってではなく、教会において信ぜられ・証せられ・体験せられる神のことばの現実性によって与えられる。

 キリスト教ジャーナリズムは、そうすることによって、読者に、時の徴を見ぬきつつ、福音がいかに力強く働くかということを示し、時代の重荷のなかに苦しみ戦う兄弟姉妹のために執り成すように訴え、時代の動きと出来事を神のことばの光の下に置くように努める。こういう意味において、キリスト教ジャーナリズムは常に伝道的であり、警告的であり、教育的であり、また福音的・政治的かつ個人的な課題を果たすものである。(つづく)

今週の各紙 2008年9月29日(月)

  =カトリック新聞(9月28日)=http://www.cwjpn.com
★教皇 フランスを訪問=政治的会談から共同体司牧まで=多彩な日程こなす
★世界難民移住移動者の日=教皇メッセージ=若い難民の権利保障求める
★正義と平和全国集会=「へだての壁」越えよう=大阪教区内の学校も協力
★悲嘆(グリーフ)ケア研究所設立へ=来年4月、兵庫・聖トマス大学
★教会襲撃やまず=現地に漂う「無力感」=インド東部

  =キリスト新聞(9月27日)=http://www.kirishin.com
★同志社神学協議会2008=信徒150人も参=“会衆主義”の伝統再確認
★インド・オリッサ州=教会・修道院を焼き打ち
★教皇訪仏=発展の源に“み言葉と労働”=サルコジ大統領と会談=政教分離に
も言及
★ミュージカル座=文化庁芸術祭にも参加=「ルルドの奇跡」10月に再演
★『うりずんの風』=映画化向け全国で公演=“死と共に生を描く”

  =クリスチャン新聞(9月28日)=http://jpnews.org
★インド大迫害=教会襲撃、信徒ら殺傷=福音派、カトリックが抗議デモ
★A・マクグラス博士来日=一神教批判への反論など講演
★第5回日本伝道会議1年前=15プロジェクトで課題浮き彫り
★インド大迫害=同盟基督が抗議声明=祈りのアピールも
★プロテスタント宣教150周年記念大会 決起=宣教的視点での使命と責任を

  =リバイバル新聞(9月28日)=http://www.revival.co.jp
★インド・オリッサ州=迫害激化=他州へ拡大の危惧も
★教団教派を超え協力=日本プロテスタント宣教150周年記念決起大会

SKJ第924信 2008年9月29日(月)

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   (c)世界キリスト教情報   連絡先E-mail:cjc-skj@mail.goo.ne.jp
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  2008年9月29日(月)    第924信(週刊・総合版)☆☆
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             = 目 次 =
   ▼不安のウォール街で、頼りは宗教?
   ▽ウォール街の苦難に教会どう対応?
   ▼WCCがコビア総幹事の任期延長
   ▼中国は米国務省の「宗教の自由」報告書に強い不満
   ▼オリッサ州の迫害にWCCが政府の介入要請
   ▼ドイツでプロテスタント教会がユダヤ教礼拝堂に
   ▼使徒パウロと十二使徒の交流をテーマに、教皇一般接見
   ▼ギリシャのカトリック大司教、教会の法的な平等扱い要求

全文はこちら→ http://cjcskj.exblog.jp/7529060/

第1回 オフ会用資料 「キリスト教ジャーナリズムの課題」(1)

10月17日(金)の第1回オフ会用の教材テキストです。
当日も資料として配布いたしますが、参加される方には、
あらかじめ目を通しておくことをお勧めいたします。
転載をご快諾くださった森岡様、郡山様に感謝いたします。

原文は今から約50年前のドイツで書かれたものですが、
時空を超え、現代の私たちにも多くの示唆を与えてくれます。

キリスト教ジャーナリズムの課題 カール・ハラスキ
(興文1959年11月号、12月号)

ここに紹介するのは、カール・バルトの70才誕生祝賀献呈論文集 Antwot, 1956, Evangelischer Verlag AG., Zollikon Zurich に収録されている Karl Halaski ; Aufgagen evangelischer Presse である。執筆者ハラスキの経歴・身分は一切分からないが、彼がバルト門下であり、かつキリスト教関係の新聞・出版の仕事にたずさわっているであろうことは、想像に難くない。

1 キリスト教ジャーナリズムの本質

 キリスト教ジャーナリズムが《キリスト教》ジャーナリズムであるということから考えて、よく引合いに出される言葉は、「もう一つの講壇」( die andere Kanzel )であろう。しかしジャーナルな印刷物が「講壇」的な機能を果たすことは許されない。「書く」ことと「語る」こととの間には、単に手段やスタイル上の相違だけでなく、本質的な相違がある。《印刷された》説教は、教会に集まった人々の前で《語られる説教》の代りになることは出来ない。読者のサークルによって形成される交わりは、聖書的な意味での本来的な交わり=教会ではない。そこには、教会を成り立たしめる、共に集うという特徴、現実的に、時間的・空間的に、みことばを聞き、祈り、働くという共同性の特徴が、欠如している。したがって、キリスト教ジャーナリズムが教会に支えられ・教会に仕えるものであるということは言うまでもないことであるけれども、キリスト教ジャーナリズムの営みの対象は、《教会》ではなくて、《読者としての個人》である。その個人が、教会の中にいようと、外にいようと、このことには変りがない。

 キリスト教ジャーナリズムがキリスト教《ジャーナリズム》であるということと関連して言えば、キリスト教ジャーナリズムは、唯一の報道( die Nachricht )によって基礎づけられ、それに生かされ、またそれを指し示すものである。

 教会にとって、「報道」というものはただ一つしかあり得ない。つまりそれは、「キリストが、われわれのために、十字架にかかって死に給い、またよみがえり給うた」ということである。キリスト教ジャーナリズムが立つその根拠は、これ以外にない。キリスト教ジャーナリズムが関わる時代の動き、人間の問題、それらに関する「新しい」報道(ニュース)は、唯一無比の「古い」報道と関わってこそ初めて、意味を与えられ、生命を与えられる。この古いものと新しいもの、唯一無比の報道と諸報道( die Nachricht und die Nachrichten )との間のダイナミックな緊張関係の中に、キリスト教ジャーナリズムは、自分の立つべき基礎と進むべき道を見出すのである。

 キリスト教ジャーナリズムもまた《ジャーナリズム》であるから、その時その時の産物であるし、またそうでなければならないが、しかし根本的にはそれはあの唯一の時( die Zeit )の子である。逆に言えば、教会がこの唯一の報道をもつかぎり、そしてそれがこの時代と人間に分けられるものであるかぎり、教会はジャーナリズムというものを必要とすると言わなければならない。(つづく)

*長文ですので、5回に分けて掲載いたします。

相次ぐ休刊 雑誌の今後は?

「月刊誌 冬の時代」

今月半ば、こんな見出しが朝日新聞(2008年9月13日)に躍った。以下は記事より抜粋。

     *     *

ネットを含めて情報の流れがすごく速いし、みんな移り気になった。月刊誌を腰を落ち着けて読む感覚がなくなった。ノンフィクションは編集者の力量が重要。スキルを失えば取り戻すのは難しい。そこを私は主張し、なくすべきではないと言ってきた。会社も社員の育成の場と分かっている。その上で今回はどうしようもないと。無念です」(「月刊現代」高橋明男編集長)

「活字離れと言われますが、若い人でもすごく読む人がいるし、携帯小説もある。ただ、若い世代は情報にお金をかける必要がないと思っている。興味があっても立ち読みで済ます。女性誌は付録が豪華な時だけ買う。100万部雑誌のような大きなビジネスは難しい。市場は細分化してますから」(「ロードショー」藤井真也編集長)

雑誌の世界に通じるライター永江朗さんは、「日本の出版社は各社とも『後退戦』の最中。縮小しながら新しいビジネスモデルを模索する、上手な『後ずさり』の仕方が求められています。従来の読者層ではなく、若い世代向けに新ジャンルを開拓する。販売チャンネルを定期購読に絞る。無料誌やウェブマガジンに転進する。今後の出版業は、従来のビジネスモデルを捨てる勇気が必要かもしれません」と指摘する。

     *     *

11月には、リバイバル新聞社が新聞の発行を終了し、隔週誌へと移行する。「購読者数、コスト面などで限界を覚え」、メディア界の激変、物価の高騰、すそ野が広がらないキリスト教界などの状況を鑑み、「熟慮した結果」の決断としている。地方のキリスト教書店の閉店、聖文舎の破産――。キリスト教出版界の今後は、どうなっていくのだろうか。(松)

今年に入って休刊が発表された主な雑誌

・「主婦の友」(主婦の友社、1917年2月創刊)
・「月刊現代」(講談社、66年12月創刊)
・「ロードショー」(集英社、72年3月創刊)
・「PLAYBOY日本版」(集英社、75年5月創刊)
・「広告批評」(マドラ出版、79年4月創刊)
・「週刊ヤングサンデー」(小学館、87年3月創刊)
・「論座」(朝日新聞社、95年3月創刊)
・「ラピタ」(小学館、95年12月創刊)
・「Style」(講談社、01年9月創刊)
・「BOAO」(マガジンハウス、04年9月創刊)
・「KING」(講談社、06年9月創刊)
・「GRACE」(世界文化社、07年3月創刊)
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