過去のキリスト新聞をめくり、度肝を抜かれたことがある。それは、「教会の奥さん」と題するインタビュー記事。毎回1人の「牧師夫人」の生い立ちや証しを紹介するもので、1965年から5年間、計215回にわたり掲載された。7月17日付の第1回には日本キリスト教協議会(NCC)議長であった岸千年さんの妻、岸恵以さんが登場。タイトルもさることながら、続く第2回目から連載終了まで、本人の生年月日だけでなく、身長、体重、趣味、好物までが堂々と掲載されているのを見て目を疑った。

 かつて「ハタから見たキリスト教」で辛淑玉さん(人材育成コンサルタント)は、牧師の家族を皇族になぞらえ、「いつでも誰に対してもニコニコしているなんて生き方してたら、壊れちゃう」と断じた。さらに、道で会った知人(男性)の連れ合いに「奥様ですか?」と聞くのは、知人(女性)の連れ合いに「ヒモですか?」と聞くのと同じ、とも。

 「教会の奥さん」のリードにはこうある。「サラリーマンや商人の奥さんなら、悪妻はいざ知らず、すこしくらいできがわるくても、ご主人さえちゃんとしておれば、かっこうがつく。ところが教会の牧師夫人ともなれば、そう簡単にはいかない」。たかだか50年前の新聞に載っていた文言。時代が変われば言葉も変わる。当然、教会も変わらざるを得まい。

(2013年秋号 「Ministry」編集後記)


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