2010/03

『アバター』は反聖書的?

遅ればせながら、映画『アバター』を観た。


ジェームズ・キャメロンが構想に14年、
製作に4年以上の歳月を費やして完成させたという3D超大作。

時は西暦2154年。密林に深く覆われた未開の星パンドラを舞台に、
希少鉱物の採掘をもくろむ人類と、神聖な森を守ろうとする
先住民ナヴィとの狭間で、平和的な解決を模索する
主人公ジェイクと科学者たちの奮闘を描く。

反米・反軍の映画」と称されているとおり、
描かれているのは、大義名分を掲げて幾多の戦争を
仕掛けてきたアメリカの非人道性に他ならない。
主人公が負傷した元海兵隊員という設定も妙にリアル。

ストーリーはいたって単純だが、
やはり映像の迫力はスゴイ
特に、浮遊する岩山の合間を翼竜(?)に乗って
飛行するシーンは鳥肌モノ
昔、TRPGでこういう場面を空想しながら遊んだなぁ…。

前作の『タイタニック』にはガッカリさせられたが、
ハリウッド映画の王道を行った『エイリアン2』や
『ターミネーター2』のエンターテイメント性がツボ
私にとっては個人的に楽しめる作品だった。

ミシェル・ロドリゲスが演じる
元海兵隊のパイロット、トゥルーディ・チャコンは
『エイリアン2』で仲間のために体を張ったバスケスを彷彿させる
(監督はこういう女性がタイプなんでしょうか)。

さらに、かつてこんな記事があったように↓

独自の生態系をもつパンドラには、ユニークな生物や宙に浮く山々、
動植物の生命をつなぐ網状の組織などの描写があり、
どこか宮崎駿監督のアニメと世界観が似ているが…。
「ミヤザキの新作は必ず見ているよ。
実は映画の最後に『もののけ姫』にオマージュを
ささげたシーンがあるんだ」と教えてくれた。
(2009年12月25日 産経新聞)


他にも、ナヴィの森が腐海(ナウシカ)に似ていたり、
希少鉱物のアンオブタニウムは飛行石(ラピュタ)そのものだし、
光り輝く「魂の木」は王蟲(ナウシカ)の触手と同じ癒しの力を持つ。
ジブリファンにとってはマニアックな楽しみもある。

しかし、実はこの映画
一部キリスト教界にはウケが悪いらしい。
問題は、惑星全体に張り巡らされた植物による
神経線維ネットワークで、ナヴィが崇拝する神「エイワ」。

某機関紙では「お薦めしない作品」として次のような記述がある。

「ナヴィたちが拝む女神や霊が、現代人が忘れ、知るべき存在で、
現代人(欧米人)は、身近に触れられるキリストではなく、まだ
知らない神秘宗教やニューエイジという、知られざる優れた宗教が
あるのだから、それに心を向けるべきとのメッセージが含まれている」

「恋愛、友情、環境破壊、侵略戦争反対といった、
人々が心を開きやすい要素がストーリーに組み込まれ、
最新のコンピューター技術で演出されています。
しかし、巧妙にカモフラージュされた中の、
反聖書的な霊的なメッセージに気をつける必要がある」


作品中で描かれた宗教観そのものではなく、
先住民が継承してきた信仰を奪うことの卑劣さ
――かつて「キリスト教国」が犯した罪悪と同類の――
にこそ目を向けるべきではないだろうか。

「登場人物の描かれ方がステレオタイプ」であることも、
「ナヴィの姿が爬虫類人間のよう」で「かわいくない」のも
ご指摘の通りだが、娯楽映画に「聖書の福音」を求めるような
見方は大いに疑問である。


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相模原ひかり幼児園閉園 日曜学校としてはじまり

ひかり幼児園:平和と命、尊さ刻み…閉園 跡地は公園に--相模原 /神奈川

◇伊倉園長が自宅を開放、私財投じて運営…市に寄贈、足跡の公園に

 戦後混乱期の1948年、青空日曜学校として始まった相模原市西橋本の私立「ひかり幼児園」=伊倉二郎園長(84)=が27日閉園する。既に敷地594平方メートルは市に寄贈され、園舎を取り壊した跡地は、平和運動に携わってきた伊倉さんの足跡を記するように「平和公園」に生まれ変わる。

 伊倉さんは静岡県御殿場市の小作農家に生まれた。14歳で上京し鉄道省(現JR)車両部で自動車修理工となった。16歳の時、修理中の車が燃え、全身の3分の1以上もやけどを負ったが助かった。45年の東京大空襲で職場が被災、工場移転と共に相模原に移り住んだ。

 妻久恵さん(86)の父が45年に始めた橋本日曜学校を手伝い、23歳になった48年、自らも野原で近所の子どもたちが集う青空日曜学校を開いた。62年には自宅6畳間を開放した幼児学級を発展させ、貯金を使って木造園舎の「ひかり幼児園」を設けた。幼稚園や保育園に行けない子どもたちのための無認可施設だった。

 被災体験から「平和の尊さと命の大切さ」を心に刻み、クリスチャンとなった伊倉さんの宝は「次代を担う子どもと平和」。49年、青空日曜学校で核兵器禁止原水爆禁止平和記念集会を開いた。園の一角には79年に建立した「平和祈念之碑」と「核兵器禁止運動発生の地」の石碑がある。

 質素な暮らしぶりは変わらず、園長でも無報酬。発展途上国の留学生が生活に困っていることを知り、私費留学生に奨学金を贈る「相模原国際奨学金」を創設した。3年前に脳梗塞(こうそく)で倒れ足が少し不自由になったが、主任保母を務める久恵さんとともに子どもたちと触れ合ってきた。

 最後の通園児は2~6歳の15人、閉園で卒園生は計1794人となる。「やれやれ、肩の荷が下りるという思いです。大勢の人たちに支えられてきた。いかに報いるべきかを思いながら生きてきた。他人のためによかれとやってきたことが結局、自分のためになった」と振り返り、自らの卒業を迎える。

(2010年3月27日 毎日新聞)


尚絅学院 創設者ブゼルのオルガン修復 100年ぶり

100年ぶり重厚な音色 尚絅学院が創設者のオルガン修復

 学校法人尚絅学院(本部宮城県名取市)を創設した米国人宣教師アニー・S・ブゼル(1866~1936年)所有の国産オルガンが修復され、同学院で約100年ぶりに重厚な音色を響かせた。国内に現存する明治時代のオルガンは珍しく、同学院は11月に一般公開を予定している。

 ブゼルと親交のあった卒業生の60代女性(仙台市)が保管していたオルガンを尚絅学院が寄贈を受け、昨年4月から修復作業を進めていた。
 オルガンは25日、ブゼルの肖像画を前に、関係者に披露。賛美歌などが演奏され、部屋には「明治の音」が響き渡った。

 オルガンを弾いた学院事務職員小島里美さん(42)は、小さな本体からわき出る豊かな音量に感動。「このオルガンを弾くのは恐れ多く、夢みたい。きれいではっきりした音が出る上、足踏みの仕方で音も違って魅了される」と話した。

 修復に当たったのは、勝浦オルガン工房(同県石巻市)の勝浦通之さん(52)。当時のオルガンの構造などを伝える史料を取り寄せ、ほぼ原型通りに復元した。
 勝浦さんは「創設者の愛用品でなければ、処分されても仕方ないほど傷みがひどかった。100年前と今をつなぎ直す仕事ができて満足している」と語る。

 勝浦さんによると、オルガンは、国内で最初に製作を手掛けた横浜市の「西川オルガン」製。製造年は1908年と推定される。足踏み式の上下に分けて持ち運びできる型で幅約75センチ、奥行き約35センチ、高さ約85センチ。定期的に点検すれば、今後100年は残せるという。

 同学院は創立記念日の11月24日、宣教師寄宿舎だった明治時代の洋館「エラ・オー・パトリックホーム」(仙台市青葉区)の名取キャンパスへの移築完成式典でオルガンを一般公開し、演奏も披露する。

(2010年3月30日 河北新報)


東奥義塾高 塾長解任

東奥義塾高が新塾長を選出 牧師ら解任に抗議

 東奥義塾高(青森県弘前市)の理事会は29日までに、任期を3年残して13日付で塾長を解任した江原有輝子氏の後任に、同校卒業生で元中学校長八嶋成一氏(62)=弘前市=を選出した。任期は3年。4月1日付で就任する。

 佐々木清美理事長によると、新塾長は26日の理事会で決めた。八嶋氏と面談し、「学校の現状を理解してもらえた」という。

 八嶋氏は弘前市出身。大東大卒。弘前市の中学校教員などを経て弘前五中校長を務め、2008年3月に退職した。

 一方、同校の礼拝行事を担当する日本基督教団の牧師11人は22日付で佐々木理事長に抗議文を提出した。理由が不明なまま、江原氏を突然解任したことについて、「大変な暴挙。建学の精神に反する」として、理事長の辞任を求めた。

(2010年3月30日 河北新報)


日本の説教者 榊原康夫

またまた宣伝で恐縮ですが――
Minitry」で好評連載中の
シリーズ・日本の説教者

説教集などの著訳書を通して読んだことはあるものの、
ライブで説教を聞いたことはないという牧師を対象に企画されたもので、
ノーカットで収録した説教や、自身の生い立ちや次世代への
メッセージを語ってもらったロングインタビューが、
他誌では読めないと評価していただいている。

ちなみにDVDについては、
「文字や音だけでは分からない側面を見ることができて貴重」
という声がある一方、「説教は『生』に限る」とか、
「DVDは要らないから、もう少し安くして」などの要望も根強い。

これまで、加藤常昭氏(説教塾主宰:日基教団)、
徳善義和氏(ルーテル学院大学名誉教授:ルーテル)、
小林和夫氏(元東京聖書学院院長:ホーリネス)、
岩島忠彦氏(上智大学神学部教授:カトリック
と、教派を超えたそうそうたる顔触れ
ご登場いただいてきたが、次号第5号は
日本キリスト改革派教会の榊原康夫氏。

インタビューの聞き手は編集主幹の平野、越川両氏が
担当しているが、撮影と録音は主に編集部の仕事。
毎回、その現場に居合わせてきたが、
お世辞抜きに今回のインタビューも面白い

僕自身が改革派の流れをくむ教派に属しているせいか、
逆説的で革新的(?)な発想に
いちいち大きくうなずき、納得しながら聞き入った

おかげで、2時間超にわたるインタビューを
15分のダイジェストにまとめるのが一苦労。
活かしたい名言・秘話の数々も、泣く泣くカットして編集した
果たして、読者にそれがうまく伝えられたかどうか…。

ともあれ、名説教者と言われる方々には
やはり何かある。


Ministry第5号 「シリーズ・日本の説教者 榊原康夫」は、
4月10日、全国のキリスト教書店にて発売!ご期待ください。



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